ある社長から何年も前にこのように毅然と言われたことがあります。
「外貨は為替リスクが怖いから、円以外にはいっさい手を出しませんよ。」
その当時は、そうだったかも知れません。
為替リスクが怖いから、保険や投資などはすべて円でしかやらない、そういう方はいまだに多くいらっしゃいます。
でも、世界経済、日本経済は動いています。日本の経済構造・産業構造は以前とは様変わりしています。 現在、円はほとんどの主要通貨に負けているのです。
4月6日の日経新聞の記事によれば、21年3月末に比べ、今年3月末では主要25通貨の中で名目実効為替レートがルーブル(下落率11.7%)に次いで円(下落率5.7%)は大きく下落しています。
年内にも1ドル130円、150円という専門家の声も聞きます。
本来なら、現在のような状況下では「有事の円」として円が買われるはずなのに、もうそういう時代は過ぎているということなのでしょう。
今なら「円しか保有していないとだんだんと大変なことになりますよ」と冒頭の社長に進言したいです。
いや、だんだんとではなく「もう既に大変なことになっていますよ」というべきですね。
例えば現預金4,000万円を所有している方には、そのうち1,000万円~2,000万円は米ドル保有をお勧めします。
現状、低金利・高インフレの時代になっているのですから、円だけの保有だと金融資産価値
がどんどん目減りしていく構図になります。
現預金1,000万円が金利0%の状況+インフレ率2%で進行すると、30年後には約534万円と約半分の価値になってしまいます。おっと、危ない!
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